【家庭菜園】畑の選び方③~栽培の自由度

家庭菜園



神奈川県座間市で野菜の生産・販売を行っています、いけはら農園です。

2024年に独立したばかりの新米農家です。



野菜農家として独立する以前は、体験農園のスタッフとして勤務していました。

「家庭菜園に興味はあるが、何から始めたらいいかわからない、、、」という方に向けて、

野菜づくりの魅力や、無理なく続けるためのポイントについてご紹介していきます。





外部で畑を借りて家庭菜園を始める際に重要となる、畑選びのポイントについて、
以下の3点に絞って、ご紹介してきました。

【ポイント1】農園の設備・アクセス

【ポイント2】区画の広さ・利用期間・開始時期

【ポイント3】栽培の自由度

今回は最後のポイントとして、「栽培の自由度」についてご紹介します。





「栽培の自由度」というと少しざっくりしていますが、「利用する農園が定めているルール」といえばイメージしやすいかなと思います。

体験農園は自由に家庭菜園を楽しむ場所ですが、利用者同士がお互いに気持ちよく農園を利用するために、運営上のルールが少なからず存在します。




もし利用を検討している農園が複数ある場合は、農園見学の際に、それぞれのルールの違いに注目することで比較しやすくなります。





農園のルールにはどんなものがあるか?


具体例として、以前勤務していた体験農園の主なルールをご紹介します。

あくまで一例ですので、農園の方針をイメージする際に役立てていただければと思います。

【栽培方法のルール】

・全ての区画で農薬・化学肥料の使用は一切禁止

・新規契約時に有機栽培区画・自然栽培区画のいずれかを選択する

※有機栽培区画とは?
 有機由来の肥料や土壌改良資材を使用できる畑のことです

※自然栽培区画は、外部からの肥料や土壌改良資材の持ち込みが禁止




【種や苗のルール】

・農園側で基本的な種苗は用意している

・利用者自身で種苗を用意して使用することも可能

・区画内で、何をどの場所で育てるかは完全に自由

   ※果樹類など、一部の品目のみ禁止



それぞれのルールについて、具体的に見ていきます。

まず栽培方法のルールに関しては、上述のように明確な制限があり、使用できる肥料や土壌改良資材は限られています。

そのため、

雑草管理を楽にするために除草剤を使用したい

収穫量を増やすために化学肥料を使用したい


という方には、自然栽培区画の農園はマッチしていません。

一方で、「なるべく農薬や肥料を使用せず、自然の力を借りて野菜を栽培したい」という

考えの方には最適な農園となります。

特に、自然栽培専用の区画を用意している体験農園は珍しいため、自然栽培の実践を目的として、遠方から通っていただく利用者の方も、多数いらっしゃいました。

種苗のルールに関しては、自然栽培区画の畑では、自由度が高かったです。

この時期にこの場所でこの品目を育ててください、と強制されることがないため、育てたい野菜を自由に栽培することができます。

そのため、「育てたい品目に中々チャレンジできない、、」といったストレスは生まれにくいと思います。

一方で、家庭菜園初心者の方にとっては、栽培する際の自由度が高すぎると、かえってどのように進めたらいいかわからない、ということも考えられます。


そのため、以前勤務していた体験農園では、スタッフによる個別サポートや週末の講習会などを提供していて、初心者の方でも取り組みやすい環境を目指していました。




一農園の事例としてご紹介しましたが、このようなルールの内容は、農園によって千差万別だと思います。

農園によっては、


・畝ごとに植え付ける品目や利用する資材が細かく指定される

・雑草を徹底的に取り除くことを推奨される

などのルールが指定されていることがあります。


農園のルールを事前に把握できるよう、気になる箇所があれば、農園見学の際に担当者に質問してみてください。

また契約時の要項をよく確認することで、利用開始後のトラブル回避に繋がります。




これまで3回の記事にわたって、利用する畑選びのポイントについてご紹介してきました。

ご自身の生活スタイルや栽培方針にマッチした農園で、無理なく家庭菜園を楽しめるよう、少しでも参考になれば幸いです。

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