神奈川県座間市で野菜の生産・販売を行っています、いけはら農園です。
2024年に独立したばかりの新米農家です。
野菜農家として独立する以前は、体験農園のスタッフとして勤務していました。
「家庭菜園に興味はあるが、何から始めたらいいかわからない、、、」という方に向けて、
野菜づくりの魅力や、無理なく続けるためのポイントについてご紹介していきます。
外部で畑を借りて家庭菜園を始める際に重要となる、畑選びのポイントについて。
以下の3点に絞って、それぞれご紹介していきます。
【ポイント1】農園の設備・アクセス
【ポイント2】区画の広さ・利用期間・開始時期
【ポイント3】栽培の自由度
今回は「区画の広さ・利用期間・開始時期」について、具体例を交えつつポイントをご紹介します。
農園によって、畑の広さはそれぞれ。見学の際に確認しましょう!
まずは区画の広さについて。
区画=野菜を生育し管理するスペースですが、
区画の広さは農園によって違ってきます。
(以前勤めていた体験農園では、1区画あたり約22㎡の広さでした)
区画が広すぎるとどうなるか。
面積が広い分、たくさんの種類の野菜にチャレンジしやすいですし、
収穫量も多く得られやすいです。
また大人数で利用する場合でも、スペースに余裕があるので作業がしやすいでしょう。
反対に、区画が狭すぎるとどうなるか。
面積に限りがあるため、育てる野菜の種類や収穫量はどうしても少なくなります。
一方で、6月以降から急激に伸びる雑草の管理が楽になるというメリットがあります。
とはいえ、初めて家庭菜園にチャレンジする場合、
どの程度の面積が自分にとって適正なのか判断しづらいと思います。
気になる農園を見学する際は、ぜひ区画の広さを確認してみて下さい。
すでに利用されている別の区画を確認すれば、どの程度の種類・量を栽培できるのか、感覚的に掴みやすいと思います。
畑を借りる前に、契約する前に利用期間を確認しましょう!
次に利用期間について。
農園ではじめに区画を契約する場合、利用期間の更新が可能かどうかを確認しましょう。
一般的に、市区町村の行政が運営している市民農園では、
利用できる期間があらかじめ決まっていて、延長できないことが多いです。
例えば、4月1日~翌年3月31日までの1年契約の場合。
1年が経過したタイミングで、利用していた区画を返却しなければなりません。
翌年4月以降も家庭菜園を続ける場合は、別の農園を探す必要があります。
一方で、民営や民間企業が運営する体験農園では、利用期間の更新が可能になっているケースが多いです。
例えば、4月1日~翌年3月31日までの1年契約の場合。
1年が経過したタイミングで、契約を終了するか、引き続き翌年4月以降も延長するか、自分で選ぶことができます。
慣れ親しんだ自分の区画で、長期間にわたって家庭菜園を楽しむことができるのは大きなメリットだと思います。
利用期間の長さについては、一律で決まっている農園も多いですが、農園によっては自分で契約期間を選ぶことができる所もあります。
その場合は、1年契約をおすすめします。
家庭菜園の基本として、野菜が最も生育しやすい旬の時期に沿って栽培すれば失敗は少なくなります。
1年契約であれば、四季に応じて一通りの栽培を経験できるので、様々な種類の野菜を楽しむことができます。
畑を借りる際、オススメの利用開始時期は春と秋
最後に、農園の利用開始時期について。
意外と見落としがちですが、こちらも重要なポイントです。
先程お伝えした通り、市民農園は利用期間が一律で定まっていて、開始時期も「〇月からスタート」と統一されているケースが多いです。
一方で民間の体験農園の場合、1年間のどの時期から始めてもOKという場所もあります。
それでは、自分で開始時期を選べる場合、どの時期から始めると良いのでしょうか?
あくまでも個人的な感想ですが、おすすめの開始時期は、
「4月~5月」と「9月~10月」の年2回です。
野菜の種を蒔き、苗を植え付けるには、それぞれ適切な時期があります。
春夏野菜の植え付けピークは4月~5月
秋冬野菜の植え付けピークは9月~10月 となっています。
(もちろん地域の気候によって差はありますので、あくまで一例となります)
この時期に野菜栽培をスタートすれば、区画内で多くの種類を植え付けることができ、スムーズに家庭菜園を始められると思います。
反対に、春と秋の植え付け時期以外のタイミングでスタートした場合、
「家庭菜園を始めたけど、育てられるものがほとんどない…」という事態も起こり得ます。
タイミングによっては、植え付け時期のピークまで3~4か月待たなければならないこともあるので、できれば避けた方が良いかなと思います。
ちなみに、以前勤めていた体験農園では、空いている区画にスタッフがあらかじめ野菜を植え付けて、新規契約の方がすぐに栽培できるようにしていました。
今回ご紹介した区画の広さ・利用期間・開始時期については、
実際に農園を見学してみて、より具体的に知ることができる情報だと思います。
見学の際のポイントの一つとして、ぜひ頭に留めてみて下さい。
次回の記事では、「栽培の自由度」についてご紹介していきます。
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